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あなたはいつだって我慢強かった。
転んで擦りむいても、涙がこぼれ落ちるのを堪えて「痛くないよ。」って言ってみせたよね。
本当に可愛かった。
成長して、生意気になっても妹の為なら欲しいものは我慢していた。「いらねぇからあげる。」本当はすごく欲しかったんでしょう。目が訴えていたの、見逃さなかったんだから。
友達と喧嘩して辛かった時だって知っているよ。何かあったのって聞いてみたら、何もないって悲しそうな顔で言うんだから。「大丈夫。気にしないで。」なんてそんな顔で言うものじゃないよ。
大学受験、本当は全く自信がなくて不安だったんでしょう。「心配いらない。全部うまく言ってる。」そんなことを言いながらも手がそわそわと動いているのが可笑しかったな。あなたは気づいていたのかしら。
我慢強い、なんて言ったら聞こえがいいけど結局はただの強がりよね。それでも、言葉だけでも前を向くあなたは滑稽でもあったけど私の希望だったの。あなたがそうやって頑張るから私も頑張ろうと思ったの。
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