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「そうか。ならこんな事していいのは一体いつなんだ?」
何度この手に翻弄されてきたか
忘れたわけじゃない。
「教えろよ。お兄様が和樹を無茶苦茶にしていいのは一体いつなんだ?ん?」
鼻にかかる声は
子供の頃、僕をからかっていたまんまのそれで――。
「そんなの……」
「今はそんな場合じゃないんだろ?だったらおまえを抑え込んで、泣きすがる声を聞きながら――太い杭を打ち込んでいいのは一体いつだって聞いてるんだ」
卑猥な台詞。
知らん顔したいところだけれど
「アァ……ン」
触れられた通りに体が熱くなって反応する。
「知らないよ……そんなの」
躊躇する僕に
征司は一層密着し身体を寄せた。
「――そこまでだ」
ベッドルームの扉が開いたのはそんな時だった。
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