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「そこまで言うなら分かった」
まさか。
あの王様が素直に折れたと思ったのも束の間。
「ただし一つ条件がある」
悠々と立ち上がり示したその条件とは――。
「こいつも一緒にセラピーを受けさせろ」
「へ?!」
僕の耳がおかしくなったのでなきゃ
征司は僕を指さしそう言った。
「……どうして僕が?」
「どうしてって依存症のパーティーなんだろ?」
言葉尻を飲み込むように
挑発的な口元が笑う。
「おまえも立派な依存症だからさ――」
誘い込む大きな手が
神より僕を愛する男の前で
「おまえは俺依存症だ」
僕を抱き寄せ食らいつく様に頬に口づける。
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