episode231 依存の正体

18/29
前へ
/30ページ
次へ
それからどうなったかって? それから無言のまま三人。 小一時間 安全運転のお義兄様のポルシェに揺られ 「――ここだ」 集団セラピーの会場に着いた頃には すっかり日が暮れていた。 「何してるの?降りて」 言うまでもなく僕は気が進まなかった。 「往生際の悪いヤツだ。羊の内臓みたいに引きずり出してやろうか?」 目も眩むような美男子に 両脇から手を差し出されたって。 「何これ?僕への罰ですか?」 それとも新手のプレイだろうか。 「さあ行こうか」 「エスコートは結構。僕は一人で歩けますから」 どちらにしろたまったもんじゃない。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

113人が本棚に入れています
本棚に追加