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「ごめんなさい」
「やっと喋ったな」
「・・・」
「君の住んでいた所に男はいなかったのか?」
(ムカつく奴〜っ 人を山猿みたいに 確かに田舎者だけど)
「いいえ います」
「そう それならよかった」
(嫌味くさい言い方)
「そんなに物珍しそうにジッと見られていたら落ち着かない」
「すみません」
「君は妹さん なんだよね? 僕の相手はお姉さんだと聞いたけれど」
「あの それは・・・」
間髪入れずに 手で静止された
「いいよ どちらでも」
(酷い言われよう 決められた結婚だからどうでもいいって事なんだ)
「とにかく 君と僕は結婚が決まった 家同士の結婚だから早く慣れて」
「はい」
「それとさっきも言ったけど 常に外では 何処で見られているか分からないから意識して」
「はい」
彼はクルリと向きを変えて私を見た
(今度は何?!)
頭1個分屈んで
「よろしくね」 ニコッ
「はっ はい」
空気を吸いに行くと言われてノコノコついて来たら 言いたい放題注意事項を言われたのに
極上の高貴な笑顔に思わず「はい」と答えてしまった
(負けた・・・)
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