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ファイブゴッドナックルズ世界大会日本予選会場は、弘がたどり着いた会場を含め
全国6箇所で同時開催されていた。
参加者の年齢は子供から老人まであらゆる年齢層を問うことなく参加可能で、
親子3世代での来場する姿も見られ、
お祭りの様な賑やかさを見せ、会場周辺には露店も建ち並び大いに盛り上がりを見せていた…
「ここか…」フラフラになりながらも弘は参加者登録受付のプラカードを見つけると、整然と並ぶ人々の群れに加わり、
ファイブゴッドナックルズのスマホアプリを開き、事前に申し込んで当選していた番号を用意した。
ゲームルールは、トーナメント方式を採用して3本先取した側が勝利となり次に進め、
各大会会場での勝者6名がオンラインによる決勝トーナメントを行い、
勝ち残った優勝者が日本代表となり世界大会の切符を手にする事が出来た。
弘の第1次予選は午前10時からとなり、開始までの時間を体を休ませる事にしようと、
なるべく人気の無い場所を探してボンヤリと会場内を歩いていた。
「たった1日で数千試合するんですね?」
適当な場所を見つけて座り込みたたずむ、弘のすぐ隣に座るやいなや少女が話しかけて来た。
「え?…ああ、そうみたいですね?」弘は驚きと緊張でまともに顔も見ること無く答えた。
「試合出るんですか?」
そう話しかける少女を弘は挙動不審にチラチラ見ると、高校生くらいの少女で綺麗な顔立ちをしていた。
「ええ…そのつもりです…」
弘は確実に年下の少女に硬い敬語で答えた。
「登録ネーム聞いてもいいですか?」
少女は屈託無い笑顔で弘に聞くと、自分のスマホを取り出した。
「ああ…ヒロマル…です…」
弘の硬さは取れなかった。
「使用キャラは?」
少女はたがが外れた様に遠慮無く聞いてくる。
「ああ…聖清流…でづ…」
弘も馬鹿みたいに素直に答えた挙げ句、最後に噛んだ。
「ええと…ヒロマルさん…はと…清流…156ブロックの4回戦1P側で、相手が…コウジオンさん…キャラがアグニスです…ね…」
少女は自分のスマホで弘に対戦相手の情報を伝えた。
「ああ…え?…そう…なっ…闘神アグニスか~!!」
弘は朝の出来事のせいで疲れていて、時間だけ気にして対戦ブロックも相手の事も調べるのをすっかり忘れていた…
しかも、対戦相手がアグニスと聞いてかなりへこんだ。
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