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最終的にはつむじ風が起きてしまったので止めることにして、
バッターボックスに入った。
相手チームはかなり腰が引けたようだ。
オレはこの回から試合に参加している。
キャッチャーが妙にニヤついている。
オレはタイムを取って、審判に講義した。
「まだ行われていませんがビーンボールを投げてくるそうです。
どうか、それを踏まえたジャッジをお願いします」
オレが丁寧に言うと、審判も、「了解した」とさも平然として答えてくれた。
さすがにこう言われるとビンボールは投げられないので、
置きに来たストレートを簡単にバックスクリーン上空までかっ飛ばした。
音はしたのだが打球を眼で追えなかった様で審判の協議が始まった。
ライトの線審がバックスクリーンを超えたことを確認していた様で、
オレはホームランの宣言を受けた。
オレはゆっくりと確実にベースを踏んで、
蜂の巣を突いたような騒ぎの我が校のベンチに戻った。
結局、雅無陀羅大学はオレのホームランの一点を守りきって、
数十年振りに一回戦を勝ち上がった。
特に相手が優勝候補筆頭の優良師亜大学だったので
喜びもひとしおだった。
試合終了後、オレは幽霊の女の子を呼び学校に連れ帰ることにした。
そして客席からも女の子が降りてきた。
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