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 その死んだ女の人もこの人に殺されちゃったの…」 虫も殺さないような大人しそうな顔をした女優だ。 有名になり始めたのは二年ほど前なのでほぼ間違いないだろうとオレは感じた。 「告発だけでいいんならオレが簡単にできるぜ」 源次は本当に簡単に言い放った。 「だが、証拠、ないだろ?」 「いや、ちょっと待ってくれ…」 源次はパソコンを使い始め、数々の証拠写真や映像とそのデータを出して、 この場にいる全員が納得した上で警視庁にメールをした。 ほんの一時間後、テレビに『有名女優逮捕!』と報道が流れた。 テレビではその姿は確認できなかったが、 源次が裏を取り、高梨慶子だと確認を終えた。 この件で一番危うい状況にあったのは裁判だ。 犯人死亡により結審しようとしていたのだが、検察側が止めていた。 高梨慶子は疑われていたのだが証拠がなかったのだ。 取り調べで、始めは黙秘をしていたが、証拠を突きつけるとすぐさま認め、 昔の写真を出さないように警察に頼み込んだようだ。 「顔に酷いコンプレックスがあったんだな。  自分を見て笑ったわけでもないのに笑っている人を見ると轢き殺す。  鬼だ…」 「そして死んだ女性のカネを奪って整形した。  捕まらなかった理由のひとつは証拠不十分ということもあるんだが、     
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