2人が本棚に入れています
本棚に追加
(いつまでもどこまでもオレのせいって…一体何をどーしろっつーんだバカかよ)
晴人は対人モードで軍師役を買って出ることが多い。彼の作戦が失敗することでパーティが負けることも当然ある。具体的にあの時のこの作戦がよくなかったと言われれば、晴人も納得して謝ることもできるだろう。
だがそもそも対人モードはそういった後腐れがないように、メッセージ機能が制限されている。対人モードの戦闘中はメッセージを送り合うことはできず、マーカーと限られたジェスチャーしか使えない。
つまり対人モードは、その場限りで楽しくやってくれ、という設計だった。運営によって明文化されているわけではないが、対人モードを楽しむ層にはその認識が暗黙の了解として定着していた。
もちろん、対人モードを始めたばかりのプレイヤーであれば、不文律を理解していなくても仕方はない。晴人はそれを知らない初心者を見下すつもりはなかったし、自分たちの間で広まっているルールを理解しろと強制するつもりもなかった。
ただ、それにしても、である。ものには限度というものがあった。
(負けて腹が立つのはわかるぜ? オレだってそうだ…だから負けたくないって思って作戦立てるけど、無理な時は無理なんだよ。っていうか、文句があるなら具体的に言え)
最初のコメントを投稿しよう!