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誰かから電話がかかったことで、画面が切り替わったことに驚いたのだ。
(タカからだ)
彼は、何事かと思って出てみる。
「…もしもし?」
”おー、ハル。元気してっか?”
「ああ、元気だぜ」
”…あぁ? なんだよ元気なさそうだな”
電話の向こうにいる隆は、晴人の声からすぐに彼の変調を『聞き抜く』。
それに晴人が驚いていると、隆は続けてこう言った。
”時間あんなら出てこいよ。メシでも食おうぜ”
「…ああ」
晴人は、隆の言葉に微笑みながらそう返した。彼の気づかいが、とても嬉しく思えた。
待ち合わせ場所は、晴人のマンションから少し離れた位置にあるラーメン屋の前だった。隆は先に来ており、晴人を見つけると手をふって声をかけてくる。
「ハル、おせーぞ」
「わりぃわりぃ。…あれ? タカ、チャリはどうしたんだ?」
「自転車には留守番してもらってる。さあ、入ろうぜ」
「留守番…お、おぅ」
晴人は疑問を口に出しかけたが、隆が店内に入ってしまったのでそれを止めた。彼に遅れて店に入り、カウンター席へ向かう。
ふたりは席につくと、店員にそれぞれ注文した。
「チャーシューメン」
「オレ、バターコーン」
その後で店員が離れると、隆は晴人に尋ねた。
「ここ、どう思う?」
「え?」
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