第3章「義理の妹であることの自覚」

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第3章「義理の妹であることの自覚」

数日後、あれから、里子は、佐伯を無視することになっていた。里子の心境として、佐伯が大好きなゆえに。里子は、佐伯の「俺達、兄妹だよ。自覚持てよ」という言葉が、頭の中で、リフレインされていた。里子は、義理の母・佐伯みつ子(58)に相談した。みつ子は、「広明のどこがどういう風に好きで、どうしたいの?視野が狭くなってるんじゃない?!視野を広く持ってみなさい!大した男じゃないから・・・」。里子「お兄ちゃんの介護の夏祭り、懸命にタコヤキ焼いて、利用者さんに食事介助をしている、横顔に惚れたのね。好きで、好きで、他の男の人なんてくそくらい」。そんな折、佐伯は、マンガ喫茶でプチ家出をしていた。佐伯家では、みつ子は、里子の相談に頭を抱えていた。みつ子は、里子の言った言葉に声が出なかった。里子は、言っていた。里子「お父さんと離婚して下さい」と。喉がつまるみつ子だった。(続き)
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