先輩との距離

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「明日からうちら二年が居なくても一年は気を抜かないこと。今日はこれで終わり、お疲れ様でした」 女子バスケのキャプテン、山川翠(やまかわみどり)先輩が私達一年に言った。 二年生の先輩達は明日から修学旅行。 三年生は夏で既に引退してしまったので明日から三日間、部活動は私達一年生のみとなる。 私達一年は声を揃えて「お疲れ様でした!」と返した。 部活が終わり後片付けをして、女子の部室に戻って着替える。 「明日から楽しみだねー!」 部室の中で二年生の先輩達は修学旅行の話で盛り上がっていた。 「明日から先輩達、修学旅行なんて良いなぁ……」 そんな様子に私は制服に着替えながらボソリと溢す。 同級生だったら、伊勢谷先輩の寝起きの顔やお風呂上りの姿まで見れたりするわけで。 なんて羨ましいんだろう……。 私も伊勢谷先輩と同い年で生まれたかった……。 「でもスキーでしょ?今十二月でクッソ寒いのに、更に寒いところに行くんでしょ?寒いの、私は嫌ーい。来年行きたくなーい……あ、」 隣で着替えているクラスメイトで友人の亜美(あみ)が私の呟きを聞いていたようで、私に不機嫌そうに返したかと思ったら、
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