命の綱引き

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床に横たわる綱は、途中から宙へと上がって行き、最終的には壁を突き破って俺の家の中に入ってきていることがわかった。 壁を突き破ってと言っても、壁に穴が開いているわけではない。 いくら目を凝らして見ても、そんなものは何処にもない。 なのにこの綱は、壁から侵入して来ているのだ。 ――これは、いったい…… 俺はその綱を手に取ってみた。
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