婚活リベンジ2

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朝。 「重い…」 (なんか乗っている) 私はベッドの上、寝返りを打とうとしても動けない。 (これはもしかしたら、金縛りか…。あるいは…) 「ジョセフィーヌか!」 「俺だ」 「ぎゃあ」 「上司に失礼な」 私のベッドの上。馬乗りになって腕組みをしている。 「置物のタヌキと雇用主を同列に並べるとは」 「普通、雇用主は家政婦のベッドにいません」 「普通、家政婦は寝坊をしない」 「え!?」 「おそよう、さやか。朝の5時だ」 「朝の5時は夜じゃないですか」 「朝の5時は朝の5時だろう」 「朝の5時なんて夜だもん…むにゃむにゃ…」 「“婚活リベンジ”」 「な、なんで知ってんですか!」 「金純が“北條飛鳥を陥れて惚れさせよう大作戦”というメールを寄越した」 「げ。金麦の野郎!私には“ストーカー呼ばわりされないようにナイショにしろ”と言ったくせに!」 北條さんは、私のお腹に乗ったまま、妖艶な微笑みを浮かべている。私を見下ろす眼差しは潤んでいて甘い。実に嬉しそうだ。 「俺は条件がいいから」 「はい?」 「家柄と財産と見栄えが良いから」
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