声帯

2/6
前へ
/14ページ
次へ
「わ、分かったよ。それで、私はどうすればいい?」  こんなに簡単なものなのか。 「一生かけて返すから、だから、貸してくれ、ないかな」 「なに水臭い事言ってんだい、この娘は。孫の為ならそのくらい出してあげるよ。で、あんたの車はどうなんだい? 動くのかい」 「私の車も、ぐちゃぐちゃで・・・・・・」 「分かった。これから行ってお金、おろしてくるから。それであんたの車も」 「ば、ばかっ!!」  おばあちゃんは無言になった。  いきなり罵声を浴びせられて、今ごろ腰を抜かしてるんじゃないかと思った。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加