星になる

孫が初めて我が家に来ると知った時。

彼女は、副流煙や臭いを赤ん坊に吸わせるのを嫌って、前日から煙草を我慢していた。

イライラしながら、ヤニだらけになった壁を綺麗に拭いて、飴を口で転がしていた。

翌日の孫との対面の時は、泣きながら迎えていた。

孫が大きくなってくると、どこで言葉を覚えてきたのか

「おばあちゃん、たばこは　すっちゃ だめだよ」

と言われていた。

その日から、煙草を孫には見えない所へと隠すようになった。

夫婦二人の時は変わらず吸っていたが、孫の前では灰皿ひとつ見せていなかった。