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行為のあと。夏樹はいつものように、ベッドの脇に散らばった自分の洋服をゴソゴソと漁った。
やがて、くしゃっと潰れたセブンスターとライターを取り出した彼は、よれよれの1本を咥えて火をつける。いつも通り、ちょっとけだるそうな顔で、ゆっくりと煙を吐き出した。
「もう、ベッドの上でタバコ吸わないで、って言ってんじゃん」
「そう言いながらも灰皿を差し出すリナちゃん、まじ女神。好き」
「だって、布団に灰落とされたくないんだもん。てゆーかシャワー浴びて、服着て、それからゆっくり吸えばいいじゃん」
「お前、三大タバコうまい時、いつか知ってる?」
「えー、なにそれ知らない」
「飯のあと、う○このあと、ヤッたあと」
私から灰皿を受け取ると、そこにポンポンッと灰を落としながら、夏樹はニッと歯を見せて笑った。
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