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「そうやなくて、なんで誘ってくれたん?」
結城君は「そもそも」と言った。
「初めて会った日も、典明に頼み込んで機会をつくってもらってん。百音、夏に、典明達と神戸に遊びに行ったやろ。その時の写真みて、なんかめっちゃ気になって、会いたなって」
たしかに神戸へは行った。高校の同級生まで混ざった八人ほどのメンバーに無理矢理加えられた。だけど、写真を撮られた覚えはない。
「一人だけ、関係なさそうにしとった」
港でタンカーをスケッチしたり、ほぼ私だけ別行動だった。
「俺が、ハーバーランドで一番好きな建物をな、百音がじっとみてる写真があってん。何枚も……他のメンバーが入れ替わり立ち替わりふざけて写っとるのにな、百音だけが動いてなかった」
「白いホテル?」
「そう、それ」
「綺麗やなと思って、しばらくみとったしかな」
結城君が私の手に触れた。
「あん時、実家に帰っとって、めっちゃ近くに居てたのに、なんで呼んでくれへんかったんかと思って……」
京都から、みんなでちょっとした電車旅を楽しむ会だったはずだ。
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