一枚目 突然

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4限目の授業中、楓真は奏の顔色が朝よりも悪くなってると感じた。 昼休みになったら、保健室に連れて行った方がいいか…。 その後も楓真は時々奏の様子を見ながら、授業を受けた。 チャイムが鳴り、楓真が奏に声をかけようとしたとき、 「奏ー!食堂行くよー!」 と、奏と一緒にいる女子が声をかけた。 すると奏は無理やり作った笑顔で 「わかった!今行くー!!」 そう言って立ち上がった瞬間、立ち眩みがした ふらついて倒れ掛かった奏の体を楓真がサッと支えた。 「大丈夫…じゃないよね?」 楓真は奏の体が熱を持っていることに気が付いた。 「ご、めん…。」 奏は正直歩ける状態じゃなく、誰かが保健室まで運ばなければならなかった。 楓真は迷うことなく、奏を抱えた。 奏は抵抗する力もなかった。 「ごめん、誰か七瀬さんの荷物まとめておいてくれないかな?多分七瀬さん熱で帰らないといけなくなると思うから。」 楓真はそう言い残し、教室を出た。 「え…。上木くんってあんなにスマートなの?」 とクラスの女子が驚いていたのは言うまでもなかった。
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