副団長の苦悩。

5/5
140人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
いや、ハリムの方を見ている時もあるのはあるのだ。 それも熱っぽい真剣な目で。 ただしそれはハリム一人の時ではなく脳筋と並んでいる時。 つまり彼女は脳筋を見つめているのだろうか。 彼女の好みは一部のコアなファンと同じく筋肉ムキムキだと? これは自分ももっと筋肉を鍛えるべきなのか。 毎日脳筋と共にプロテインを飲むべきなのか? だが自分の剣技は力業よりも早さと正確さを重視したものだ。 それを捨ててでも筋肉をつけるべきなのか。 ハリムは悩んでいた。 少女の目が脳筋一人の時は大して熱がないことには気づかず。 ハリムと脳筋、二人が並んでいる時にだけその目が輝きを増し唇がヘニャっと緩むことに。 「萌えー( 〃▽〃)」 と一人妄想の世界にイッちゃってることに気づかないまま、苦悩の日々を送っていた。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!