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男爵令嬢リヴ・ローニャにはもう一つの名前がある。
乙女小説作家エロス・フジサキ。
新進気鋭の乙女小説作家でちょいエロがお約束。
これまでは騎士とご令嬢や王子様と姫君の王道ラブロマンを主に発表しているが、本当にリヴが書きたいものは別にある。
それは男と男のラブロマンス。
つまりは世にいう男色である。
リヴは根っからの腐女子だ。
男と男が並んで歩いているだけでつい妄想してしまう。
それが好みのカップリングとかであった時にはもはや妄想というよりも暴走に近い。
即興で5つや6つはショートショートや短編を書き上げる自信がある。
リヴは表に顔を出していない。
そのため名前がフジサキなのもあって東の島国出身だと思っている読者は多い。
おかげで読者からの贈り物にはこの国では珍しい着物や干物なんかを頂けることが多く、食べ物はありがたく頂き、着物等は高く売れるので生活費の足しにさせてもらっている。
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