乙女小説作家エロス・フジサキ。

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第一段は明日発売される。 その話にはモデルがいて、リヴはそのモデルを観察しに出掛けるのが毎日の日課だ。 場所は騎士団訓練所。 筋肉ムキムキなステキ男子たちが戯れるリヴ的たまらんスポットである。 リヴは筋肉も好きだ。大好きだ。 いつか結婚しないとならないとなったら(いまのところその気はまったくないが)年上のステキ筋肉なオジサマがいい。 優しくてリヴの趣味と仕事を認めてくれて小金持ちならなお良い。 が、今はリヴを愛してくれる人よりも男同士愛し合ってくれる人がいい。 (今日も英雄さんと副団長さんいるかなー?) 乙女の妄想を全開にして、リヴは今日も訓練所に向かう。 一月ほど前の雨の日、近くに雷が落ちて気を失ったリヴを抱き上げてくれた英雄さんとその横でリヴを見下ろしていた副団長さんを見た時からリヴの頭はその二人の妄想でいっぱいだった。
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