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同じくらいむちゃくちゃなことを言っていた。
「私は ペンです。」
「私って、そういうジョーク言うタイプだったかしら?」
ハートシルト嬢はそう言って少し考え込んだ。
「あなた誕生日は2月22日?朝の5時に、
仮死状態で生まれた?赤ん坊のときに2回腸重積にかかってる?」
さすがの俺も驚いた。すべて当たっている。
どこまでリサーチしているんだとも思ったが、
世界有数の財閥の後継者が俺のことをそれほど
調べる理由が見当たらない。
俺の家は、どちらかといえば貧乏な一般家庭だ。
有名人などいない。
こいつの家は、ハックフェラーとならぶ
世界一の大富豪、英国の貴族だ。
騎士爵などではなく、本物のロード。
「学校には私から言っておくから、
これからちょっと私に付き合って。」
そうお嬢様はおっしゃられると、
自家用のベントレーを呼び出して
彼女の自宅へと向かった。
高級マンションだった。
8階建てで、ホテルのようなラウンジがあり
50人近い人が働いている。
目の前には緑地のような公園があり
ヘリポートや大きな湖があった。
「すごく高そうなマンションですね。」
俺は何気なくそういった。
「そうよマンションよ。あなたの言うマンションは
高層アパートのことだけど、ここは本物のマンション、
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