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ガブリエルに青年から受け取った皮袋の中身を見せた。
何事かと思っていたが、ガブリエルも心臓が止まるかと思った。
信じられないほど大量の宝石だ。
「どうやって・・・手に入れたんだ。」
ガブリエルも思わずうめいていた。
アデルとガブリエルは気持ちを切り替え、青年から
できるだけ多くの情報を聞きだすことにした。
ガブリエルは心配そうに患者を診ると、深刻そうに言った。
「かなりの重病だ。栄養状態のよいところで、
長期間休養すれば命は助かるが、今までのような生活を続けるなら、
確実に命を落とすだろう。」
青年は言った。「代金は宝石で払います。」
「ウム、わかった。」そういうとガブリエルは考え込んだ。
アデルは妹に話しかけた。
「おじょうちゃん名前はなんていうの?」
「グレースだよ。グレース・マクレガー。」
妹の答えを聞いた青年は仕方なく名乗った。
「お、俺は、ライアン・マクレガーといいます。」
「私としても救える命を救えないのはつらい、
だがこれだけの宝石を君が持っている理由を知らなければ、
受け取ることはできない。」
医者は暗に出所を言わないと妹を見捨てると言っているのだ。
「先生 宝石商の知り合いがいるらしく・・・」
「黙りたまえ、アデル君。」わざとらしい医者とアデルの
掛け合い。
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