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柴犬の朝食
気づけばベッドで寝ていた
いつ寝たんだろ
あれ、昨日は、飲んだきもするし元カレもいたきが
ふんわり香ばしい香りに
ジュウジュウと聞こえるキッチン音
ふと我に帰り思い出す
昨日は、シバと飲んでいた
そして飲み過ぎて寝てしまったのか記憶が曖昧だ
裸じゃないってことは、何もなかった
そこで気づく
自分が少なからずシバを男と認識
していたことに
「あっ。先輩、おはようございます
朝ごはんできてますよ
顔、洗ってきてくださいね」
「うっうん」
少し頭が痛い
記憶が曖昧だ
シバが作ってくれた朝食は、
ホテルの朝食を感じさせた
サラダに味噌汁、スクランブルエッグにベーコンにウインナー
イチゴジャムのかかったヨーグルト
甘い香りがする白飯は
一気に目が覚める
「いただきますー!!!」
「先輩、泣くほど元カレさんの事、好きだったんですね
結婚して仕事もやめるから別れないで!って先輩も弱いとこあるんっすね。」
口に含んだ味噌汁を吹き掛けてしまった唸りながら飲み込んだ
元カレとシバを間違えて酔いの幻想のなかでシバに泣きついた事を
目の前に叩きつけられた
恥ずかしくなりうつむき
「昨日の打ち上げのプロジェクト。
あんたも知ってる通り
私の初プロジェクトだったでしょ?
気合いが入ってたのよ
それで元カレと疎遠になって向こうから別れようって
自分には、仕事がある!って強がってたけど本心は、元カレの未練でいっぱいだったのね
まー忘れて」
そういってまた、朝食に箸をのばした
昨日、泣いたのだろう
打ち明けてしまうと少しスッキリした
「いいっすねー
先輩にそんなに思われて
元カレが羨ましいです
ホント言うと抱きつかれた時、
先輩を押し倒そうと思ったんです
けど、元カレと思われて泣きつかれて。あんな姿みたら押し倒せないです
でも、次は、押し倒しますからね
俺だって男です
好きな人から抱きつかれたら我慢できないし
それに俺も先輩に思われたいし今までで一番って思われたいです!!先輩を泣かしたりしません!!
って付き合ってないか笑
。。。。って先輩聞いてます?」
あー
味噌汁うまいし。
てか、朝食全部上手い
こいつ嫁にしたい
彼の素直な告白の言葉など
耳に入らない程に私の胃袋は、
彼の料理に鷲掴みにされていた
「うん。おいしい」
シバは、怒っている様だか気にしない
失恋さえも忘れさせてくれる朝食が目の前に並んでいるのだから
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