308人が本棚に入れています
本棚に追加
「俺は、市来 大護です。俺も死んでいるのでしょうか?何かの虫にやられたとか、
過労死でしょうか……」
秘境では見た事もない虫や、蚊に悩まされ、大量の虫よけを買っていた。
秘境から帰って来たばかりなので、今も幻影を見ているのであろうか。
「……その元気ならば、過労死はないでしょう。私は、死保に留まるのも困るのでね、
ここに仕事が無いのか確認しに来ているのですよ」
死保には条件があり、仕事をしないと消滅してしまうらしい。
「私には、妻と二人の娘がいてね。保険金もあるだろうから、消滅は困る。
死んでいるのならば、死体で発見されないとね」
興梠の説明によると、死保は、幽霊もしくは同じ死保になっている者の、
原因を探し成仏させる探偵のような事をするらしい。
その依頼は、ここで座っている倉田がノートに書く事から始まり、最後に終もしくは、
エンドと書かれると終了するという。
最初のコメントを投稿しよう!