第一章 そこで待っている

14/23
前へ
/549ページ
次へ
 文章を読んでみたが、せめて土地の名前か電話番号などを教えて欲しい。 ノートを探してみたが、探す中学生の名前はあっても、その土地の場所が記載されていない。 「行けと言われても……どこでしょう」  興梠は、ゆっくりと頷いていた。 「そうなのだよ。前回も場所が分からなくてね、彷徨っている内に、時間も金も無くなり そうになったよ」  どうやら、任務には期限が設定されているらしい。 俺が、倉田のノートを見ると、七日間で完了することと期限が書かれていた。  移動や捜査に掛かる金は、自分で出してゆくが、ATMなどが使用できず、 クレジット払いも出来ないらしい。 財布に入っている金で、どうにかしなくてはいけない。
/549ページ

最初のコメントを投稿しよう!

308人が本棚に入れています
本棚に追加