第一章 そこで待っている

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「事件は分かっていて、被害者も分かっている……」  パソコンが欲しいと探していると、押入れが開き人が出てきた。 「お邪魔します、納品です。あれ、新人ですね、俺は高原(たかはら)です。よろしく」  高原は、三十代前半の会社員という雰囲気の男性であった。 世話しなく動いていて、手にパソコンを持ってきた。 「俺は、市来です。ツアーコンダクター兼企画をしていました」  高原と握手すると、パソコンを受け取った。 「俺は営業の能力を持ってきましたよ。こう、手に持てるものならば、注文すると 持ってきます」  高原は、手に持てる物以外は持って来られないらしい。
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