波紋

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(…んん) ぼんやりと目が覚める。覚醒しきらない頭で色々考える。昨日は男組に襲われてそれで男に助けられて、意識がなくなったんだよな。 ぼーっと考えてると、ふと気づく。 (どこだ…ここ) 広い部屋だ。病院ではない。生活感のある部屋。モノトーンで落ち着き綺麗だ。 ぎしりと、起き上がるとずきんと身体が痛む。退院した初日についていない。 身体に包帯が巻かれ処置されている。 「……誰が、」 「あ、起きましたか?」 ひょいと部屋の扉が開き入ってくる男に目を見開いた。聞き覚えのある声。そして私服だがすぐにわかった。 「あんた、精神科の…」 「一条です。」
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