36人が本棚に入れています
本棚に追加
/64ページ
肇。
俺、少しは生きたいと思ったことあるんだぜ?肇に拾われて救われ、溢れるくらいの愛情を貰ってたくさんの嬉しいを知って。
だけど、やっぱり過去が大きすぎて俺はもう駄目なんだって。
最後にこんな形ひどいかもしんねぇけど、早く俺を忘れてくれ。嫌いになってくれ。俺の存在を消してくれ。
「あーぁ、14年も片思いって気持ち悪いな」
一瞬で惹かれ、初めて心から好きだって思えた。対人恐怖症の俺が、唯一触れ合えた人だった。
「…はは。おかしいな。枯れた筈だったんだけど」
枯れた筈の目には大粒の雫が溢れ、この日だけは痛む身体を無視し声を上げて泣き叫んだ。
最初のコメントを投稿しよう!