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12:00
キーンコーン、カーンコーン
チャイムの音。
お昼までは、ほんとに、あっというま。
みんなで、食堂でお昼ごはん。
今日のお昼は、鳥のからあげ、サラダ、ごはん、おみそしる。
メモちょうに、メモしておく。
「ねえ、ユウキくん。なに書いているの?」
となりのサヨリちゃんが聞いてきた。ドキドキ。クリクリ、大きな目。
「今日のお昼ごはんを書いているんだ」
「なんで?」
ふしぎそうな顔のサヨリちゃん。ドキドキ。ぷっくりした、くちびる。
「だって、僕、バカで、すぐ忘れちゃうから」
「ふーん。そうなんだ」
そう言うと、サヨリちゃんは、となりのチヨちゃんの方を向いちゃった。
ああ
残念。
もっと、サヨリちゃんと話したかったのに。
サヨリちゃんは、すごくかわいくて、話をしていると、すごくドキドキするんだ。
だから、もっと、もっと、なかよくなりたいんだけど。
でも、僕は、サヨリちゃんとうまく話しができなくて。いつもモゾモゾしてしまう。
13:00
ごごからは、会社の外がわのそうじ。
マコトさんに言われたところを、がんばってホウキではく。
毎日やっているから、そんなにゴミはない。
でも、がんばってホウキではく。
あっ
木のところに、猫。茶色の毛。
僕のことを、じろりと見ている。
だけど、近づくと、どこかに逃げていっちゃった。
残念。
「よし。終わりにしようか」
マコトさんがそう言って、みんな、しゅうごう。
かたづけをする。
ふう
汗だくだ。
17:00
キーンコーン、カーンコーン
チャイムの音。きがえて、帰るじゅんび。
「おつかれさまでした」
マコトさんに大きな声であいさつして、タモツくんといっしょに帰る。
帰りみち、タモツくんは、ずっとテレビの話。
土よう日にやっているアニメが、おもしろいみたい。
こんど、僕も見てみよう。
いつも、そう思うけど、土よう日になると忘れちゃう。
だから、メモちょうにメモしておく。
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