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「ダメだよ。昨日は例の日で疲れ果ててたし、今日はゆっくりさせてあげ……」
言いかけて、言葉を止めた。都が顔を思い切り近づけ、彩音の目をじっと見据えていたからだ。
「み、都ちゃん、近いよ」
「佐京さん、熊さんの話ちゃんと聞いてました?」
「……聞いてた」
「なら、昨日が例の日でも別にいいじゃないですか。それに、二日連続で家に佐京さんがいれば、白嶺さんはすごく嬉しいと思います」
あまりにもハッキリそう言い切る都に、彩音はフッと表情を崩す。
一生懸命に応援してくれる都が可愛くて仕方がない。
彩音は笑みを浮かべながらコクリと頷いた。
「ありがとう、都ちゃん。後で彰に連絡してみる」
そう言うと、都は彩音と猪熊を交互に見つめ、いい仕事をしたと言わんばかりの満足そうな笑みを浮かべた。
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