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「ん……」
少し息苦しくなりうっすら目を開けると、そこには彰の端正な顔があった。
「彰!?」
驚いてソファから落ちそうになる。
「危ない」
咄嗟に彰が支え、そのまま彩音を引き寄せた。
「ただいま。インターフォン押しても誰も出ないし、ちょっと焦って部屋に入ったら、彩音、寝ててさ」
「彰待ってる間にうとうとしてたみたい……ごめん」
「キスしたら起きるかなって思って試してみたら、ほんとに起きてビックリした。でも、その後でソファから転げ落ちそうになるところが彩音らしくていいけど」
「私らしいってどういう意味よ!」
ノリで憤慨してみせたが、どうにも決まらないところが自分らしいと言われればそうかもしれない、と思い直す。
先ほどの息苦しさはキスのせいだったのかと思い、彩音は僅かに頬を染めた。
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