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あぁ、私の人生、短かったな。これで終わりなのかな?このまま死んだら、地獄に逝くんだろうな。きっと地獄に逝ったら、痛くて痛くて…
「生きてた頃が幸せだった」
って感じるんだろうな。…でも、生きるのも疲れた。もう、私は生きてる意味が無いんだろうし…。頼れる人は誰もいないし。お母さんは、私が5歳の時に亡くなってるし…。
本当に、私の人生って何だったんだ。
人は屋上から飛び降りただけで、簡単に死んじゃうし、刺されたら、死んじゃうこと多いし…。もう、私は助からないだろうな。だって、落ちる速さが、どんどん上がっていく。それに、見ず知らずの人間を助けてくれるほど、この世界は優しくない。一時は「飛び降り自殺」で世間で騒がれるかも知れないけど、皆忘れ行くものだ。やっぱり、私は死んで地獄に逝って罰を受けるしか無いんだよ。
「この世に未練はない。ばいばい」
びゅう
突然の突風。いやいや、突然すぎるだろ。私の飛び降りって、一直線に落ちれる程甘くないってことなのか?ちょっとちょっと、私の人生、厳しすぎません?
「ねぇ、まだ死なれちゃ困るんだよね」
又しても突然のことだった。声が聞こえてきた。なにこれ?誰かが私に話しかけてる幻聴?私、イカれすぎちゃってんの?例え幻聴だとしても、そんなこと、ありえないのに。
「死なれると、僕が困るんだよね。ごめんね」
「は?」
びゅうびゅうびゅう!
突然の突風、前のに比べ物にならないくらいの強すぎる突風。でも、凄く優しくて暖かい。
因みに、今の季節は真冬の12月、日付も言っちゃえば25日。世間ではクリスマスの飾りで盛り上がってます。
リーンゴーン
でもって、今は22:00頃のようだ。
向かいのビルのデジタル時計が22:00頃をお知らせしていた。1時間置きにアラームが鳴る仕組みになっている。
こんな真冬の夜なのに、暖かい風…。どういうこと?
ふんわり
何かに包まれた。又してもあったかい。体も心もじんわり芯からあったかくなっていく。
優しくて、心地よい。なんだろ?
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