エビフライ・エフェクト

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 ……ま、まぁおかしな事では無いだろう。世には海老カツバーガーもあるしきっと美味しい筈。……なんか朝からエビフライばかりだな。そう思いながら駅内に入ると何やらゆるキャラがチラシを配っていた。  ……巨大なエビフライから手足が生えている。 「新しい市のゆるキャラ、えびふーです!」  ゆ、ゆるキャラね。まあゆるキャラならありだろ。うん。 「はい、どーぞ」 「あ、どうも」  じっと見ていたから、えびふーからキーホルダーをもらう。小さなエビフライのキーホルダーであった。  そして電車に乗り、入り口の近くに立つ。ふと、ドアの窓に貼られた広告をみると。 「またエビフライか……」  簡単クッキング。絶対失敗しないエビフライの作り方。QRコード付きの広告である。どうして目につくものエビフライなんだろうか。ここまで来ると疑問に思うが、理由は分からない。  ーーその後も学校にたどり着くまで多数のエビフライに遭遇した。まさに今日はエビフライ一色である。 「……まあいいか」  考えていたら喉が渇いた。教室を出て自販機に向かう。するとーーーーすれ違った。普段なら気にも留めないだろう。だが、今日は別である。 「エビフライ?」  思わずそう口に出した理由は、すれ違った女子生徒の髪型。長い髪を後ろに編み込み末端は一つにまとめる。エビフライーーエビフライみたいだと言えばあながち間違いでは無い。     
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