出会い

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僕は、いつもと同じ、帰り道 雨が降っていた。路地裏にあるゴミ箱の裏で 悲しそうに、ミャーミャー鳴いている子猫を見つけた。 ひとりぼっちの僕と同じように見えた子猫を 連れて帰ろうと思ったんだ。 ひとりぼっちは、寂しいからねは、大丈夫だよ。恐くないから 僕も、1人だから、大丈夫だよ。って フー!!って威嚇(いかく)しても こんなに、小さいのに、頑張ったね。今日から、僕の家族だよ。って 僕は、子猫を、コートに包んで、お家に着いたら あったかいお風呂とミルクにしよう。って きっと、この子猫も、恐いに違いない。 この雨の中、置いていけるわけもなくて、コートの中に、抱き上げて、家に、連れて帰った。 灯りも消えた家が、見えてきた。 ちょっと前までは、灯りが見えて来て 当たり前のように、ただいまって言って 温かい笑顔と、家族がいたのに 今は、おかえりって言ってくれる人もいない。 ただ広い家に、ひとりぼっちだ。
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