2人が本棚に入れています
本棚に追加
僕は、いつもと同じ、帰り道
雨が降っていた。路地裏にあるゴミ箱の裏で
悲しそうに、ミャーミャー鳴いている子猫を見つけた。
ひとりぼっちの僕と同じように見えた子猫を
連れて帰ろうと思ったんだ。
ひとりぼっちは、寂しいからねは、大丈夫だよ。恐くないから
僕も、1人だから、大丈夫だよ。って
フー!!って威嚇しても
こんなに、小さいのに、頑張ったね。今日から、僕の家族だよ。って
僕は、子猫を、コートに包んで、お家に着いたら
あったかいお風呂とミルクにしよう。って
きっと、この子猫も、恐いに違いない。
この雨の中、置いていけるわけもなくて、コートの中に、抱き上げて、家に、連れて帰った。
灯りも消えた家が、見えてきた。
ちょっと前までは、灯りが見えて来て
当たり前のように、ただいまって言って
温かい笑顔と、家族がいたのに
今は、おかえりって言ってくれる人もいない。
ただ広い家に、ひとりぼっちだ。
最初のコメントを投稿しよう!