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「うわぁ、何のオフ会なんですか?
私、一度オフ会って行ってみたいんですよね。
あっ、もしかして由矢さんもご一緒に参加されるとか?」
しかし、つい興奮気味に捲し立ててしまった真帆に、電話の向こうの声が
わずか戸惑う。
「あ、いや、僕はそっちは……」
確かに話の内容は、彼の親友が彼女と知り合ったオフ会の話。
そして彼の反応にハッと息を呑んだが、もう後の祭り。
やばい……。引かれた、かな……。
だが彼の方は、真帆の様子にも気付いたようだ。
「でもアイツと仲良くなったきっかけは、『シーズ』ですよ」
えっ?
ちょうど真帆が小学生の頃に大ヒットして、その後、映画やアニメにもされた海賊漫画がいきなり飛び出してきて、にわかに落ちかけた真帆の視線がピタリと止まる。
それと同時に、ちょっぴりホッと胸を撫で下ろした。
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