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「ホントですか!
でも、あれって確か50巻くらいあるんじゃなかったでしたっけ?」
「はい。全部で、57巻です。
だから、もし大丈夫ならそちらに一気にお送りしますし、
邪魔なようなら、少しずつお貸ししてもいいですし」
「うわぁ、嬉しいです。じゃあ、少しずつお借りできますか?
その代わり私は、由矢さんが好きそうな美味しいお店を探しておきますから」
それで食の好みを尋ねると、カレー以外は何でも大丈夫だという。
「えっ? カレー、お嫌いですか?」
カレーといえば、給食でも人気の子供の頃から慣れ親しんだ国民食だと
思い込んでいた。
それだけに真帆は、少しばかり驚いた。
だが、そんな彼女の声に、再び電話の向こうの声が淡く苦笑いを浮かべる。
「別に嫌いじゃないんですけど、なんていうか、食べ過ぎたというか、
食べ過ぎてるというか……」
そしてこんな会話の最後に、次の週末に久しぶりに会うことが
自然と決まっていた。
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