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◯死院のデーモン
「こんなクソゲーもうやらない!」
先日、17歳になったばかりの孫娘の彩夏はいきなり私の和室に入ってくるなり怒りの表情でパッケージを投げつけてきた。
「痛ったー!」
70を超えて反射神経の弱った私は突然の投擲攻撃を躱せずにゲームソフトの入った青い箱の角を額にクリーンヒットさせ、後ろに倒れる。
「おーいちち。一体どうしたんじゃ彩夏? これはお前が欲しがってたゲームじゃないか」
デコを摩りながら立ち上がった私は畳に落ちたパッケージを拾う。
◯ークソウル デジタルリマスターエディション。
表紙には大きなローマ字でタイトルロゴが表記されており、中心には暗闇の中で篝火に佇む1人の騎士が描かれていた。
このゲームは私がまだ20歳になったばかりの頃に発売された傑作アクションRPGであり、ほとんど記憶は無いが私も少しだけプレイした事がある。
何でも今は空前のレトロゲームブームが来ているらしく、我が孫娘の彩夏もその波に乗るべく先日私に可愛い顔をしながらせがんで来たのだ。
年寄りというのは何故にこうも孫のおねだりに弱いのか、私は二つ返事で承諾し彩夏に◯ークソウルを買い与えたのだった。
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