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彼女は俺が帰ってくると、玄関まで走ってくる。そして、すごく嬉しそうな顔で、目を輝かせて俺を見上げるのだ。その顔がすごく可愛くて仕方ない。その顔を見ると、今日一日あった嫌な事なんて全部吹き飛んでしまうような気がする。俺も思わず顔が弛んでしまう。 リビングの扉を開けて中に入る。 彼女は玄関からベッタリ俺に引っ付いて離れない。その間も、その瞳はずっと俺を見たままだ。 ソファーに並んで座ると、彼女は待ってました~!! と言わんばかりにキス攻撃を仕掛けてくる。チュッという感じの軽い物から、本当に糸がひくのではないかと思うようなディープな物まで、彼女はいろんなキスを唇だけでなく、俺の顔中にお見舞いしてくれる。俺の感じる左右の耳の後ろまでも丁寧に丁寧に……。 彼女のそれがくすぐったくもあるけど、そんなに俺の事好きなんだ~、って思うと俺はすごく嬉しくなる。そんな彼女の背中を俺はいつも優しく撫でてやる。     
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