闇との遭遇

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「今から引き取りに向かいます。なので、そのまま寝かせておいてください。くれぐれも病院には連れて行かないでください。絶対に何もありませんから。…は? なんてこと言うんですか、あなたは?! うちの子に限って、そんなことはありえませんっ。とにかく頑丈な子ですから、万が一なんて言葉、使わないでくださいっっ」  倒れた後の処置として、当然ながら、救急車の手配を学校側は提案した。零治はそれを断ったが、珍しく途中で声を荒げると、通話を終わらせた。一哉と二葉は、その光景に失笑する。 「ひょっとして、病院行き寸前?」 「校庭で倒れたんだそうだ」 「だったら、救急車呼ぶのが道理じゃない? それを止める方が、逆にどうかしてると思われるよ?」 「万が一を考えて……なんて、恐怖心を煽る様なことを言う方が悪いっ」
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