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気がつけば、白い天井が目に入った。
ここは………?
ぼんやりとした意識の中、ここがどこなのか考えていると、フゥ兄の顔が、天井と俺の間に割り込んだ。
「気がついたみたいだな」
「え?」
瞬きをすれば、言葉が返ってくる。
「お前が倒れたって聞いて、迎えに来たんだよ」
倒れた………。
言われて、思い出す。
「あ~~~~っっっ」
そうだ。俺、五十嵐先生から気持ちの悪い空気を感じたんだ。
一気に記憶が蘇る。
「視たんだよっ。気持ち悪いと思ったら、あんなもの……っっ」
起き上がって叫べば、フゥ兄の手が俺の口を塞いだ。
「はにふふんはほっっ(なにするんだよっっ)」
「しっ」
唇に指を当てて、無言を示すフゥ兄。横に引かれていたカーテンが開き、カズ兄が保健の三石先生と一緒に現れた。
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