1。警視庁へ戻って半年後江草刑事に

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車で、警視庁ビルに戻ると、この殺人事件の件は捜査一課であたってほしいとの指示で、早速鑑識課の検視の終了を待った。午後に入ってもなかなか検視が終了せず、捜査官の11名は、捜査資料と現場の写真の基本情報のデーター化や、被害者の情報を何人かで急いで整理していた。ようやく、午後1時過ぎに、鑑識課の班が、捜査一課の部屋へ入ってきて、検視が終了したようだった。   そして、捜査一課の捜査会議が始まった。まず、被害者の20代の男性は、都内の品川区焦島町在住の江花 敏行だった。この男性は、都内の私立大学を4年前に卒業し、品川駅界隈のブテイック屋で勤めていた。出身は埼玉県越谷市御津町で、両親は彼が大学3回生の時に交通事故で亡くしていた。推定死亡時間は、午前2時頃で事件に巻き込まれたのは、おそらく11時からこの午前2時までという鑑識課からの報告だった。被害者の検死によると、下腹部を5か所と背中を2回同一箇所刺されたものとも報告された。死因は、出血多量によるものとも発表された。
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