そうだ、召喚しよう

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「勇者召喚?何だその勇者召喚とやらは?」 「私にもさっぱり……女神様に直にお聞き下さい」 国王に面会した神官は、女神の言葉をそのまま伝えた。 「ふむ、とりあえず大神殿に向かう。直ぐにお伺い致しますと女神様に伝えよ」 神官は再びダッシュし、大神殿にとって返した。 「……なるほど。強大な力を持つ者を召喚し、周辺国への尖兵とするのですな。しかし、召喚した者は素直に従いますかな?」 「書物によれば、召喚された者は帰還を餌にすれば操れるとか。まあ、反抗すれば妾の力で捩じ伏せる。心配はせんで良い」 勇者召喚に疑念を挟んだ国王であったが、そう女神に言われては否とは言えなかった。 「では女神様、召喚をするとして必要な物はございますか?」 「魔法陣に魔力を流すそうじゃ、魔法陣は適当にそれらしい物を用意せよ。魔力は妾が流すでな」 こうして、女神の適当な発案で異世界からの勇者召喚計画は始動した。 そして一時間後。大神殿の中庭に直径十メートル程の魔法陣が描かれた。 「これで如何でしょうか?」 「うむ、それっぽい。では始めるとしようぞ」
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