第7章 別れと真実

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《海斗視点》 「っっっくしゅ!」 「なんだ〜?カイト風邪?」 大きいクシャミがスタジオを響かせ、メンバーに心配されてしまった。 否、アキだけがニヤニヤとこちらを見ている。 「カイト愛しのあの子が噂してんやろな〜」 「ちょっ…!アキ!」 「えー!なに!カイト彼女できたのか!?」 アキの発言にわらわらとギターのユズとドラムのシュンが寄ってくる。 顔に熱が集まるのが嫌でも分かった。 「えーどんな子?俺たち知ってる子?どこで会ったの?バンドやってる?アキはなんで知ってるの?」 「ユズ聞きすぎ」 興味津々なユズが興奮気味に聞いてくるのを、シュンが窘める。 「あ〜えっと、バイトで一緒の子……」 「へ〜!可愛い!?」 ユズの圧にたじたじになる。 「うん……かわいい……」 「わ〜〜〜〜〜〜シュン聞いた!?今の!カイトったらかわいい〜!」 「ユズ!なんとな!次のライブにその子呼んでん!俺もまだ顔は見たことないから楽しみやわ〜!」 ユズとアキがきゃっきゃと盛り上がるのをどこか他人事のように見てると、シュンが肩に手を置いて励ましてきた。 「シュン……!」 シュンはいつも優しい。時々突っ走りすぎるアキとユズのストッパーにもなってくれるし、俺の良き理解者…… 「カイト……告白頑張れ」 「えっ!!告白!?」 シュンの発言に驚く。 告白なんてそんな…… 「オ〜!シュン!お前たまにはおもろいこと言うなー!よしゃカイト!ライブ後に告白したれ!」 「ちょ、ちょっと「いいね〜!俺そういうの大好き!」 押しに押され、俺の告白作戦が計画されることになった。
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