第1章

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「……」 「リアン様……ご本でもお読みしますか」 あれから数年僕は9歳になった、この御屋敷が僕の生活拠点。 僕はこの部屋から余り出られない。 だから、最近暇なんだよ。 「いらない、もう横になる」 「ーっどこか具合でも悪いのですかっ」 フルフルと首を振るう、キングサイズの天涯付きベットにゴロリと横になり、お気に入りの白熊のぬいぐるみに月の熊のぬいぐるみに白虎のぬいぐるみ、狐のぬいぐるみにもふもふ犬ともふもふ猫のぬいぐるみを抱き締めて撫で繰り回す。 「違うの、お天気いいから、お日様ぽかぽか」 「そうですね、では御用の際はいつもの様に」 コクリッと頷き、僕はぬいぐるみに埋もれる。 そして物音がしなくなったのを確認して、ベットから降りて、タンスを開きタンスの蓋を外す、小さな空洞から変装グッスを出して着替える。 僕は脱走する、脱走と言っても直ぐに帰ってくるから、3時間くらいの小さな脱走。
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