第1章

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「……ふーっ」 「おっ、又来たんだねリンネちゃん」 「もっリンネちゃんじゃないよっリンネだよっ、今日も少しだけどお手伝いさせてね」 ニコニコと笑う、今の僕は金色の髪の毛ではなく黒髪そして黒の瞳だ。 僕の軽い変装だけれど、もう2年バレていない。 僕の自由はこの小さな小さなパン屋さんだけ。 「ふわわわっいい香り」 「ふふふっありがとう、今日はキャロットと玉ねぎとカボチャが安く入ったから野菜パンよ」 出来立てホヤホヤの野菜パンを並べていく、次に本日何回目かのロールパンやメロンパンやクロワッサンを並べていく。 一通り並べ終わったら、僕の本格的なお手伝いが始まる、僕のお手伝いは小さな一口サイズにしたパンを籠に入れて張り切って店を出る。 店を出ると言っても、店から僕が見れる位置のみの移動しか許されていない。 「食べてくださーい、おいしいですょ」
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