タテヨコナナメの恋愛事情。

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「俺も、明人がナナメで良かった」  ナナメの甘い囁きが、立脇の耳孔を溶かす。  ナナメの淫蕩に濡れた唇で「僕も好き」と耳朶を甘噛みされるだけで、立脇の震える心臓は甘く鳴り響いた。  出逢って、別れて、また出逢う。  その繰り返しの中で、冷たい記憶を、溶かすまで。  寝て、起きて、また寝て。  当たり前の毎日を、一緒に積み重ねて行く。
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