今も、忘れない

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 そしてまた長い年月が過ぎ、今は私が死のうとしているのがわかる。もうすぐそこに死は迫っている。何故ならまたあの時の走馬燈が目の前に映し出されているからだ。妻と過ごした幸せな景色。すぐに取り出すことが難しくなっても、決して忘れられないものがたくさん私には残っている。もうこの世に留まることができないと知る。最後に見るものは、あの時もう一度ぱんぱんに膨れた風船を感じながら見た妻の死に顔。とてつもなく綺麗だ。ありがとう。
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