ありがとう、大好き。

――猫だって、家族だよ――

初めて会ったキミの第一印象は、正直、あまりよくなかったんだ。

性格もあるだろうけど、ほとんど声も出さないし、興味なさげだし。

ボクが声を掛けても、ちらっとこっちを見ただけで、何にも答えてくれなかったよね。

目が合うと、すぐに目を逸らしてさ。

ボクは、キミに嫌われているのかなって、思ってたんだ。

はじめのうちは、キミにうまく馴染めなかったよ。

そんなボクらをみて、お父さんはこう言っていたよね。

「折角、初めての猫との生活なのに。おまえたち、もっと仲良くしたらどうだい」